脳卒中はどうやって対策するの?

脳卒中

増加傾向にある脳卒中とはどんな病気?

脳卒中の患者さんは1965年あたりから比較すると、5倍程度多くなっているといわれます。
この病気は、若い方も発症する事がありますが、がん、心臓病と同じように年齢を重ねてから起りやすくなる病気です。

少子高齢化が社会問題ともなっている日本ですが、特に高齢化については地方のみならず都市部でも高齢化が進んでいるといわれており、この先、さらに脳卒中などの病気になる方が多くなると予想されます。

脳卒中と一口にいってもいくつかの種類があり、血管が詰まって引き起こされる脳梗塞、脳血栓症、脳塞栓症、一過性脳虚血発作などの病気、さらに血管が破れることによって起こる脳出血、くも膜下出血なども含めて脳卒中といわれます。
現在、脳卒中の患者さんは150万人ほどいるといわれ、毎年25万人もの方が発症しているといわれるほど多く、がん、心臓病の次に死亡原因となっている怖い病気です。

脳卒中によって命を奪われる方もいますし、多くの方が怖いという要因にあげている「後遺症が残る」という怖さもあります。
実は死因原因の第3位となっていることも怖いと感じる事ですが、脳卒中の3割くらいの方々が寝たきりになってしまうという怖さもあります。

なぜ脳卒中になるのか

皆無という事はありませんが、健康な人が脳卒中となる事はまれといわれます。
通常、何かの病気、症状を持っていてそれによって起こるとされ、例えば高血圧な状態が継続し脳の動脈がこれにより時間をかけて傷みが進むと、最終的にやぶれるという危険性が高くなります。

脳内出血は高血圧状態が継続したり、高血圧の程度がひどい状態になると、動脈壁がもろくなりそれが敗れることによって脳内出血を発症、この脳内の出血が脳の組織を破壊、圧迫し、症状が出てきます。
くも膜下出血は脳動脈瘤の破裂によって起こりますが、この脳動脈瘤がなぜできるかは原因不明です。
ただ、遺伝的な要素、高血圧などが関わっていると考えられています。
出血がおこると殴られたようなひどい頭痛が起り、大量出血すると命に係わります。

脳梗塞は動脈の壁が高血圧によって傷つき、それを修復することで次第に壁が厚くなっていき、これが持続してしまうと動脈が狭くなり最終的には詰まってしまいます。
これにより血液の流れがストップし、その周辺の脳組織が壊死するという病気です。

脳卒中にならないために高潔会う、糖尿病、高脂血症を予防することが大切

年齢が高くなると高血圧でお薬を飲んでいる方が多くなりますが、高血圧は脳卒中の大きなリスクといわれます。
糖尿病の場合、脳卒中の中でも脳梗塞の発症が多いといわれており、これは糖尿病の方に多い動脈硬化によって引き起こされるのではないかといわれています。
高脂血症の方は全身の動脈硬化を起こしやすいため、脳梗塞へのリスクが高くなります。

この他、心疾患などでも脳卒中のリスクが高くなりますが、生活習慣が大きく係ります。
糖尿病も高血圧も高脂血症も、食生活や生活が関わる生活習慣病と呼ばれるもので、そのリスクの中、合併症として脳卒中が挙げられています。
そのため、毎日の食事をバランスよく、特に高血圧の方は塩分の多い料理を避けるという事、また糖尿病、高血圧、高脂血症共に、脂質の高い食事を継続しないことが求められます。

食生活を改善する事、さらに運動を適度に継続的に行う事、水分をしっかり取り、規則正しくリズムよく生活する事等が求められます。
生活習慣に加えてリスクは、遺伝的要素や加齢などによって高まりますので、その中でどのように脳卒中の危険因子を取り除き、予防していくかをしっかりと考える事が必要でしょう。